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人体
デッサンの種類には通常動かないもの(例えば花瓶に飾られている花など)を、
対象物(モチーフ)として描くことを「静物デッサン」、
人物を描くことを「人物デッサン」といいます。
絵画において人体を描くことは難しいと考えられています。
なぜなら人体は視覚で捕らえられないもの、
要するに目で見えていないものを描きだすことが必要とされるからです。
人体のほか生きているモチーフをデッサンする場合すべてにおいて言えることは、
モチーフの動きの中の一瞬を捉えて描き出すということです。
では、目に見えていないものとは何でしょうか。
それは人間の体重を支え、動きの元になる骨格、
それとその骨格を動かすための筋肉がそれにあたります。
描かれた人物は動きません。
しかし、実際の人間は動くのです。
ですから絵の中の人物も動きが感じられないとだめなのです。
その一瞬に、皮膚の下にあるどの筋肉が働いているのか、
その筋肉が動かす骨はちゃんと体重を支えているのか。
これらがデッサンの中に感じられないと、非常に不安定なものになってしまいます。
造形を見事に表現した絵画の人物は今にも動きだしそうな感覚にとらわれることがあります。
人体デッサンといえば、あのレオナルド・ダ・ヴィンチが人体を解剖して、
その細部に至るまで綿密にデッサンをしたことが知られています。
ダ・ヴィンチの正確なデッサンは実践に裏付けられていたと言えるでしょう。
それほどに人物のデッサンは訓練に訓練を重ねて完成されてゆく、
非常に奥深いもののひとつと言えます。
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